真鳥の呪術廻戦覚書

真鳥の個人的な呪術廻戦用メモです

「契闊」と宿儺の目的について

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今回は虎杖と宿儺が交わした契約(縛り)こと「契闊」を考察してみます。

契闊が交わされたのは2巻11話ですが、今この記事を書いている2020年12/1現在の最新131話まで、一度も宿儺が契闊を発動させたことはありません。

おそらく誰もが気になっている「契闊」、細かめにどういう契約なのか、とか考察してみます。

契闊を考察すると、宿儺の目的まで見えてくるので、そこもおさえてみます。

①「契闊」について

受肉した宿儺の作中目的について

の二本立てでいきます。

※13巻以降のネタバレありますので、ご注意ください。

 

 


①「契闊」について
「契闊」は2巻11話の生得領域内で、虎杖と宿儺の間で交わされた契約(縛り)です。
虎杖は「肉体の蘇生」、宿儺は虎杖を蘇生させる代わりに「1分間の主導権(その際「契闊」と唱える)と、この契約を虎杖が忘れること」を望み、双方合意となりました。

ちなみに、一般的?には宿儺の補足「その1分間誰も殺さんし傷つけないと約束しよう」が「契闊」に含まれる解釈のようですが、俺は異なります。

 

もう一度契約の流れをおさらいします。
―――――契闊のおさらい(2巻11話より)―――――
(1)宿儺が虎杖に契約を持ちかける(①1分間の主導権移譲、②この契約を忘れる)
(2)虎杖が契約を拒否
(3)宿儺が補足(不殺、傷付けない)を追加
(4)虎杖が補足を含め、これまでの契約の全てを破棄(宿儺をぶん殴る)
―――――ここで一旦契約が白紙になっている―――――
(5)虎杖が無条件での蘇生を提案
(6)宿儺も虎杖の条件に同意
(7)宿儺が、殺し合いをし「虎杖が勝てば虎杖の条件(無条件)で蘇生」「宿儺が勝てば“俺(宿儺)の条件で蘇生”」と再提案
(8)虎杖、(7)の条件に同意(「いいぜ」ボコボコに…)
(9)宿儺勝利
(10)宿儺の条件で契約が結ばれた(虎杖は一連の流れも忘れた)
―――――おさらいおわり―――――
ポイントは(4)で虎杖が一度宿儺の提案を断った部分です。
ここで、宿儺からの補足を含めた一切の条件が一旦白紙になりました


そのあと(6)(7)で契約条件を再度出し合っており、おそらく宿儺の言う“俺の条件で蘇生”(1)のもので、補足(不殺)は含まれていない、と俺は考えています。
一度条件に入れている事からも、宿儺が「契闊」を使用する際に殺人を想定していないのは容易に分かりますが、攻撃が出来て困ることも無いでしょう。
なので、俺は「契闊」で宿儺が主導権を得た際、周囲の人間へ攻撃可能だと捉えています。

 

また、契約条件の提示の際、宿儺から回数制限については一切発言ありません。
通常、契約書に明記されていない場合、回数制限は無いです。制限があるのは事前に契約書に明記されている場合だけだと思います。
なので、宿儺は「契闊」と唱えれば何度でも主導権を得られるはずです。

口頭での契約の恐ろしい部分ですね。虎杖も宿儺相手とは言え、そんなに重要なものとは考えてないでしょうし、完全に虎杖の分が悪いです。

契闊については以上です。

 

 

受肉した宿儺の作中目的について
ようやく宿儺の目的です。
宿儺は虎杖と「契闊」を結び、主導権を得た1分間で何がしたいのか?の話です。
虎杖に契闊を取り付ける際、宿儺は1分間の時間制限と不殺の条件の追加をしています。
そのため、11話で宿儺が「契闊」を提案した時に、周囲に危害を加えることや1分間以上の主導権を得ると言ったことは想定されていないのが分かります。

 

特に肉体の主導権については、4巻27話で真人に魂を変形させられた順平の治療と引き換えに、自分の体を好きにしていいと虎杖が提案したのに宿儺は断っています。
(これは宿儺が対価である順平の治療が不可能で断った可能性もあります)。

さらに、13巻112話でも漏瑚の「虎杖悠仁から永劫主導権を得る縛りを結べ」と言う提案を却下しています。
このことから宿儺に「契闊」で1分以上虎杖の肉体を奪う狙いは、ほぼ無いと言えます。

 

そして117話で瀕死の伏黒恵のところに駆けつけ、宿儺自ら治療し「死ぬな オマエにはやってもらわねばならんことがある」と言っています。

その後伏黒を救うために魔虚羅と戦い撃破、さらに119話では安全な家入のところまで伏黒を運んだことからも、伏黒恵が宿儺にとって非常に重要な存在なのは明白です。

 

では、宿儺は伏黒になにをしてほしいのでしょうか。
その答えは伏黒が魔虚羅召喚の際に唱えている「布瑠部由良由良」にあります。
この呪文、元ネタは「布留の言」と言い、非常に強大な死者蘇生が可能な呪文です。
十種影法術の元ネタである十種神宝は揺り動かしながら「布留の言」を唱えると、死者の蘇生が可能なのだそうです。

 

つまり、宿儺は、伏黒が10種全ての式神を調伏したうえで、「布留の言」を唱えることで死者蘇生をすることを望んでいるのです。
そして、蘇生させるのはおそらく、宿儺の本体です。


1話のカラーでも描かれていますし、指を切り落とした宿儺の本体は作中現在でも、どこかにあるはずです。
なので、宿儺の目的は「自身の本体を伏黒の布留の言で蘇生させ、虎杖の体から本体に魂を移し、完全復活すること」です。
117話で、裏梅に「俺が自由になる日もそう遠い話ではない」と言っているのも、このことだと思われます。

 

ようやく大体の考察が終わりました。

補足ですが、俺は宿儺と虎杖は表裏一体で完全な姿で、今の虎杖と宿儺が虎杖の体に同居しているのが完全な姿だと考えています。
ですので、宿儺が本体を復活させても、宿儺は虎杖の体から魂を移せないのでは?と予想しています。
それか、宿儺が魂を本体に移せて完全復活しても、その後何らかの理由で宿儺の魂は虎杖の体へ返って来て、表裏一体の状態で落ち着くだろうと思っています。

宿儺自身は完全復活して自由になにかしたいようですが、残念ながら、それはあまり叶わない気がします。

 

以上で契闊と宿儺の目的の考察を終わります。

 いつも通りのご注意ですが、これは真鳥による一個人の呪術廻戦の考察&妄想で今後の呪術廻戦本編で本当に起こる展開とは一切関係がありません。

この考察の全てが間違っている可能性もあります。一つの説として楽しんで頂けたらと思います。

 真鳥